2025/05/21 22:12

ドイツの医療用大麻の成功例

ドイツにおける医療用大麻はさまざまな面で成功を収めてきました。患者はこれによって症状を緩和し生活の質を向上させ、医師は一部の化学薬品の処方を控えることができるようになりました。また、医療用大麻の合法化以降この分野には一大産業が生まれ、発展してきました。現在ドイツの薬局の7軒に1軒が大麻を取り扱っています


ドイツは医療用大麻の欧州最大市場に

今日のドイツはヨーロッパ最大の医療用大麻市場であり、世界的にも有数の規模を誇ります。2017年以降、薬局では医療用大麻製品の種類が急増し、特に大麻草の花(Medizinalcannabisblüten)が患者から強く求められています。さらに、2024年4月1日の脱犯罪化により薬局での大麻販売は急増しました。薬局は合法で安全な大麻への最も簡単なアクセス手段となっているからです。


2,500軒の薬局が医療用大麻を提供

ドイツ全土に約17,000軒ある薬局のうち、現在約2,500軒が医療用大麻を取り扱っているとドイツ大麻産業連盟(BvCW)は最近のニュースレターで発表しています。業界全体の売上は約5億ユーロ(約800億円)に達すると見られています。
現在も
医療用大麻の規制には改善の余地がある
うえ、エディブルやその他の製剤のような代替製品の提供が可能になっていることから、市場は今後さらなる成長の可能性を秘めています


吸う大麻から食べる大麻へ

アメリカの一部州のような厳密な規制と比べるとドイツの医療大麻市場はまだ発展途上ですが、消費者の関心は“喫煙型”から“エディブルなどの代替型”に移行している傾向があります。

2025年4月20日の世界的な大麻記念日(420)には、アメリカの合法ディスペンサリーでの売上構成は次の通りでした:

   1.大麻の花(ブロッサム):41%

   2.ベイプ製品:27%

   3.エディブル(食用):14%

   4.プレロール(あらかじめ巻かれたジョイント):10%

   5.エキス製品:6%

   6.外用製品(ローション等):2%


🔻ドイツやカナダ、イスラエルをはじめ世界では医療用大麻の導入が成功している国が数多くあります。特にイスラエルではテルアビブ大学などを中心に世界最大級の臨床研究が進められており、科学的なデータも豊富に蓄積されています。

一方で日本には、今この瞬間も難病や治療困難な疾患に苦しむ方々が多くいます。その痛みや苦しみは健康な人には想像もつかないほど深刻です。

医療大麻は、そうした人々の症状を和らげ、生活の質を大きく改善する可能性を秘めています。そのため、日本でも早急に医療大麻に関する法制度を整備し、処方・生産・販売までを一貫して適切に管理する体制の構築が求められます。加えて、医師や薬剤師への十分な教育・研修も欠かせません。

病に苦しむ人々のために、今こそ医療大麻の解禁に向けた現実的な一歩を踏み出すべきです。