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2026/07/24 17:37
大麻の根には薬用効果がある?最新研究が示した抗炎症・抗酸化の可能性
大麻草(Cannabis sativa)と聞くと多くの人が花や葉、CBDなどを思い浮かべるでしょう。
しかし、2026年7月に医学誌『Journal of Cannabis Research』で発表された研究レビューではこれまであまり注目されてこなかった「大麻の根」に焦点が当てられました。
研究によると大麻の根には植物ステロール、テルペン、アルカロイド、フェノール性成分などさまざまな天然成分が含まれています。
この記事では最新研究から分かった大麻の根の可能性とまだ分かっていない点を解説します。
大麻の根に含まれる主な成分
今回のレビューでは大麻の根から複数の天然成分が確認されました。
特に多く確認されたのは、β-シトステロールやスティグマステロールなどの植物ステロールです。
植物ステロール(フィトステロール)とは、植物の細胞膜をつくり、安定させる天然成分です。人間や動物におけるコレステロールに近い役割を持っています。
大麻の根にはCBDが多く含まれる?
結論からいうと大麻の根はCBDを多く取るための部位ではありません。
CBDやTHCなどのカンナビノイドは主に花や葉などの地上部分に集中しています。大麻の根からもCBDを含むカンナビノイドが確認されていますが、その量は多くないと報告されています。
大麻の根で特に注目されているのはCBDではなく、植物ステロール、テルペン、フェノール性成分、アルカロイドなどです。
大麻の根に期待される4つの働き
1.炎症を抑える可能性
細胞を使った研究では、大麻の根の抽出物や根から取り出した成分が、炎症に関係する物質の増加を抑えました。
特に、植物ステロールやテルペン類を含む抽出物に、炎症反応を弱める可能性が示されています。
2.酸化によるダメージを抑える可能性
体内では、紫外線、ストレス、生活習慣などによって、細胞を傷つける酸化反応が起こります。この反応を抑える働きが「抗酸化」です。
3.細菌や真菌の増殖を抑える可能性
大麻の根から取り出された一部の成分は、大腸菌などの細菌や、カンジダなどの真菌を使った試験で作用を示しました。
4.痛みや腹部の収縮を和らげる可能性
動物実験では大麻の根の水抽出物によって、痛みに対する反応が弱まった例が報告されています。
また、月経痛に似た腹部の収縮を起こしたマウスに大麻の根の抽出物を与えたところ、腹部収縮の回数が減少したという研究もあります。
一方で、量を増やせば作用が強くなるとは限らずすべての試験で一貫した結果が得られたわけでもありません。けいれんを抑える作用など、確認できなかった働きもあります。
なぜ大麻の根の研究が重要なのか
これまでの大麻草研究は、CBDやTHCを多く含む花や葉を中心に進められてきました。
しかし、根には花や葉とは異なる種類の成分が含まれています。今後研究が進めば、これまで活用されてこなかった部分から、新しい薬や健康関連素材の候補が見つかる可能性があります。
根を含めて植物全体を活用できれば、栽培後に廃棄される部分を減らし、資源を有効利用できるかもしれません。
まとめ:大麻の根は有望だが、研究はまだ初期段階
2026年に発表された研究レビューから、大麻の根には植物ステロール、テルペン、フェノール性成分、アルカロイドなど、多様な天然成分が含まれていることが分かりました。
細胞や動物を使った研究では、次のような可能性が報告されています。
・炎症を抑える
・酸化による細胞へのダメージを抑える
・一部の細菌や真菌の増殖を抑える
・痛みに対する反応を弱める
・月経痛に似た腹部の収縮を減らす
植物の根が注目されている例は大麻草だけではありません。タンポポの根にも培養した細胞の増殖を抑え、細胞死を促す可能性が報告されています。
2017年の研究ではタンポポの根の抽出物が乳がん細胞を含む複数のがん細胞の生存率を低下させました。さらに2025年の研究では、タンポポの根と葉から作られた抽出物が、治療の難しいタイプの乳がん細胞の増殖を抑え、細胞死を促すことが確認されています。
こうした結果からこれまで廃棄されたり見過ごされたりしてきた植物の根が、新しい薬の成分を探す研究対象として注目を集めています。
参考文献
※本記事は研究内容の紹介を目的としたもので、病気の診断や治療を目的とする医療情報ではありません。