2025/07/22 00:00

痛み緩和に効果的なテルペンとは?

あなたに合った痛み緩和用テルペンを見つけよう

カンナビス(大麻)植物は、カンナビノイド、ユニークな遺伝子、そして無数の天然化合物により、長年にわたり「魅惑的な植物」とされてきました。中でも、痛みの緩和に注目すべき成分が「テルペン」です。

このガイドでは、テルペンがどのように働き、どのテルペンが痛みを和らげるのか、またおすすめの品種について詳しく解説します。


テルペンとは?

テルペンとは、植物の香りを構成する天然の芳香化合物で、大麻には特に豊富に含まれています。テルペンは身体のエンドカンナビノイドシステムと相互作用し、以下のような作用を示します:

  • 鎮痛

  • 抗炎症

  • リラクゼーション

  • 集中力向上

THCやCBDなどのカンナビノイドと組み合わさることで「アントラージュ効果(相乗効果)」が生まれ、より強力な治療効果を引き出すとされています

🔻エンドカンナビノイドシステムについてはコチラにてどこよりも分かりやすく解説しています


テルペンで本当に痛みは和らぐのか?

答えは「YES」。
テルペンは、以下のような受容体と相互作用し、痛みの知覚に影響を与えることが知られています:

  • TRPV1受容体(痛みの伝達に関わる)

  • CB1およびCB2受容体(カンナビノイド受容体)

これにより、痛みの信号が脳に届く前にその強度を弱めることができると考えられています。

特に、以下のような種類の痛みに効果が期待されています:

  • 炎症性疼痛

  • 神経障害性疼痛

  • 急性痛


痛み・炎症におすすめのテルペン

ミルセン(Myrcene)

最も一般的なテルペン。

  • 香り:土っぽくムスキー

  • 特徴:抗炎症作用が強く、筋肉の緊張緩和や関節痛に効果的

カリオフィレン(Caryophyllene)

唯一カンナビノイド受容体と直接結合するテルペン。

  • 香り:スパイシー、苦味と柑橘系の風味

  • 特徴:CB2受容体に直接働きかけることで神経痛に効果。酩酊作用なし。

リナロール(Linalool)

ラベンダーの香りで知られる鎮静系テルペン。

  • 香り:フローラル、ラベンダー

  • 特徴:痛覚を鈍化させるほか、不安を和らげる効果も

リモネン(Limonene)

柑橘の爽やかな香りが特徴。

  • 香り:レモン、柑橘系

  • 特徴:免疫系をサポートし、消化器や腎臓疾患に伴う痛みの軽減に

アルファピネン(α-Pinene)

自然界で最も一般的に見られるテルペンの一つ。

  • 香り:松の木のような清涼感

  • 特徴:関節痛による炎症の抑制、呼吸器にも好影響


ILGMのおすすめ品種(テルペン含有)

Zkittlez

  • 主なテルペン:ミルセン、リモネン、β-ピネン、カレン

  • THC:21%

  • 効果:リラックスと活力を両立させたインディカ優勢ハイブリッド

Skywalker OG

  • 主なテルペン:ミルセン、カリオフィレン、リモネン、リナロール、α-ピネン

  • THC:20%

  • 効果:インディカ80%、深いリラックス感

Apple Fritter

  • 主なテルペン:カリオフィレン、リモネン、ピネン、ミルセン、テルピノレン

  • THC:32%

  • 効果:気分を高めるクリアなハイブリッド体験

Godfather OG

  • 主なテルペン:ミルセン、カリオフィレン、β-ピネン、リモネン、オシメン

  • THC:28%

  • 効果:非常にリラックスできる高THCインディカ種

Purple Haze

  • 主なテルペン:ミルセン、カリオフィレン、リモネン、カレン、ヒュムレン、リナロール、α-ピネン など多数

  • THC:24%

  • 効果:爽快で前向きな気分に導くサティバ系


よくある質問(FAQ)

Q. 痛みに一番効くテルペンは?
A. β-カリオフィレンが最も有望。CB2受容体に直接作用し、精神作用なしに鎮痛効果が得られる。

Q. 関節炎に効くテルペンは?
A. ミルセンとカリオフィレン。炎症性の関節痛に特に有効。

Q. 筋肉を緩めるテルペンは?
A. ミルセン。強い鎮静作用で筋弛緩に最適。

Q. テルペンに副作用はある?
A. 適量であれば副作用はほぼなし。まれに皮膚や呼吸器の軽度な刺激がある。高用量では頭痛や消化不良が出る可能性もあるが稀。

Q. 大麻でよく見られるテルペンは?
A. ミルセン、リモネン、カリオフィレン、ピネン、リナロールが最も一般的。


🔻カンナビノイドだけでなく、香りの元となるテルペンにも多くの鎮痛効果があることがわかっています。これらの効果は鎮痛にとどまらず、がんと闘う力をサポートしたり、鎮静作用や気分の高揚、睡眠の促進など、多岐にわたります。さらに、カンナビノイドと組み合わせることで“アントラージュ効果”を発揮し、相乗的にその効果を高めてくれます。

今後は、THCの含有量を単に高める品種改良だけでなく、痛みを抱える人、不眠に悩む人、不安を抱える人など、特定の症状に対応した“症状特化型”の品種が開発されていくのではないかと考えています。日本においても、こうした研究を進めるための法整備が一日も早く整い、テルペンやカンナビノイド、そして品種改良に関する研究が本格的に進むことを心から望んでいます。


Reference:
Abela, R. (n.d.). Terpenes for pain relief: What works & why. Herb. Retrieved July 18, 2025, from https://herb.co/guides/best-terpenes-for-pain